動画でナットク !! 

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まずは、ばれん包みをする時の、道具類の説明をします。
  
       

包み作業の途中で取りに行くことはできませんので、 @〜Jは、必ず最初に
机の上の手の届く位置に備しておきましょう。 黄色線枠内はあると便利な道具です。

  各道具の名称と説明    
赤丸は必ず必要なもの
@ばれん
  本体
ばれん芯 少し高価なばれんになると、(材質は色々あるにせよ)縄をとぐろ巻きしたものが芯となります。
当て皮
(あてがわ)
黒い方は、ばれん本体のふたに当たる部分。エッジが丸くカーブしているものは包みやすいく、角ばっていると、やや包みにくい。
A めこ板 できれば表面の硬くて厚い板(合板)。 A4判の大きさか、それ以上の大きさが望ましい。
B 大久保ばさみ 生け花用はさみのこと。カットだけでなく、はさみの尻で繊維つぶしにも使います。
C たこ糸 長さ20pほどに切った太めの糸。両端に必ず球を作っておくこと。
D 油をしみ込ませた布  油は、椿油。食用油、潤滑オイル等でも可。繊維つぶしの際、はさみ(または石)滑りを良く
する役目。
E 竹皮 下記を参照
F 乾いたタオル 動画を見ればわかりますが、度々竹皮を拭いています。
G洗面器 竹皮を中にぬるま湯に浸すために使います。
H お湯の入ったポット 竹皮に湿しを与えるために使用。
I水の入った容器 熱湯の温度を下げるために使う。
                               朱色の丸は有ると便利なもの
J 補助バンド 当社で販売しています。これに頼ると、包みが少し楽になるかもしれません。
K 水バケ 水に浸さず、水バケで裏表に湿り気を与えても良い。
L レタリングペン 折り目を整えるのに役立ちます。
M 黒石 写真は棒状の黒石。動画では、円形の黒石で繊維つぶしを行っています。
N セロハンテープ 補助として,竹皮の一部を押さえ込んだり、ねじった縄を抑え込むのに使います。


                               竹皮に関して 
 竹皮の大きさは、ばれん本体の直径よりも4p以上の幅がなくてはなりません。長さは、本体の直径とも関連しますが、45p以上は必要ですし、平均的な直径12〜13p以上では、50p以上の長さで十分ゆとりを持てます。
 竹皮専門店などへ注文する場合は、ばれんを包むのに使用する旨を伝えましょう。ぱっと見での割れの目立つ竹皮は送る前にはねてくれますし、まず間違いなく、やや大きめの竹皮が来るので安心です。竹皮専門店では、ばれん包用の竹皮を1枚売りしてくれる所と、キロ単位でしか売ってもらえないところがあります。枚単位で売ってくれる所は丁寧に選んでくれている分、割高といえます。一方、キロ単位売りのところは無論、選び方では劣りますが、1kgで70〜80枚枚近くあります。1kg分を買い込んで、全て練習に使い切る意気込みを持って下さると貴方の包む腕前も急速に上がるかもしれません。

  注文するに当たっては、国内産があるかどうかも聞いて、「ある。」という答えであれば、(割高ですが、)それを注文することをお薦めします。国内産は、無い場合がほとんどですので、その場合は、なるべく肉が薄いものをお願いすると良いでしょう。竹皮の肉が薄いと、ずっと包みやすいからです。

「巻いてあるままの竹皮でも良いか?」と店から聞かれる場合があります。初心者の方や初めての方は、棒状のもの(写真上)よりもできれば平たく伸ばしてあるもの(写真下)をお薦めします。丸まっているいると、繊維つぶしやなめし、切り込みといった初期の段階の作業が少々やりづらいからです。

 
 包み替え用には、普通、真竹が使われます。ほかの用途にもよく使われるごく一般的な竹皮です。本ばれんの芯作りに用いられる白竹を使う方もいますが、ごくまれです。実際に使い比べたところ、白竹の繊維の方が強いので包みにくく感じました。
 左の写真で、上が竹皮の裏側、下の写真が表側。
右側の根元部分は左側の先部分に比べ、繊維が太くて強く、しなやかさがありません。その為、折り込みやねじって縄にする作業工程では力も要りますし、破けやすくて苦労します。なめし作業も根元部分を念入りにします。左右の切り込みの形が大きく違うのもそのためです。
左の写真をご覧ください。上は外国産(中国産)の真竹の竹皮です。
下は国内産の真竹の竹皮です。どちらも包み替えに使えますが、できることなら、国内産が良いでしょう。国内産は厚みが薄い場合が多く、また、新しい場合が多いので柔軟性もあるからです。肉厚があると、湿り気を与えたときにさらに厚みが膨らみ、包みにくくなってしまいます。とはいっても、国内産は手に入りにくいのが現状です。
 竹皮はフレッシュなものが良いようです。何年も置いておいたものでも包むことはできますが、あまり古すぎると柔軟性が無くなります。

      
   竹皮を20枚以上まとめて購入したとして、次は、包む竹皮を選びましょう。
 買い込みました竹皮はすべてが使えるとは限りません。運が悪ければ、使いにくい竹皮が大半を占めることもあります。 すべてを取り出し、一枚一枚検品してみましょう。竹皮の表には、個性豊かな茶色のまだら模様がありますが、これは気にすることはありません。それよりも割れ(破れ)を丹念に探すことを心がけましょう。一枚一枚明るいところで陽にかざし、じっくり割れ探しをします。透かして見ると、割れている部分、割れる寸前の部分を発見できます。見る方向を変えると、表側だけの肌割れを見つけることもあります。但し、根元側に、数センチくらいの割れがあるのは、当たり前と思って下さい。
  包むのに、明らかに支障のありそうな位置に割れのある竹皮は、もったいないですが、包むのを断念しなくてはなりません。竹皮専門店でのまとめ買いは安いのですが、それだけリスクも大きいといえます。
 包むのに支障の無い竹皮を選んで、準備完了です。

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